【電源について】
アーケード基板を遊ぶのに必要な電源とは何か?
社団法人 日本アミューズメントマシン工業組合(JAMMA)が規定したJVS規格の電源は以下の通り。
電圧(誤差) 電流容量
+3.3v(±5%)(3.14〜3.47) 12A以下
+5.0v(±5%)(4.75〜5.25) 10A以下
+12.0v(±10%)(10.8〜13.2) 10A以下
昔の基板の場合は3.3vは不要で5vと12vと一部の基板で-5vが必要となります。
気をつけなければいけないのは電圧です。
電流に関しては、少ないと動かず、多い分に関してはそれ程気にする必要はありません。
(あまりにも多すぎると危険です。)
電圧は高い場合や不安定だと基板が壊れる可能性が大きいので少々慎重に選ぶ必要があります。
JVSの規格を満たす物を安価に入手しようとした場合にPC用のATX電源がとても都合が良いです。
写真は300WのATX電源ユニット
ATXの電源電圧の仕様は海外の資料しか発見できませんでしたが規格は同じはずです。
(Wikipedia英語版のATXの外部リンク Power Supply Design Guide)
+3.3v(±5%)(3.14〜3.47)
+5.0v(±5%)(4.75〜5.25)
+12.0v(±5%)(11.40〜12.60)
JVSの規格よりも12vの電圧誤差は厳しいです。
※粗悪な電源ユニットは規格にあって無い可能性もあります
コネクタの仕様は以下の通り
現在のATXの規格では-5vは不要とされており、-5vは無い物があります。
各電源ユニットの仕様書を見て判断した方が良いと思います。
ちなみに、-5vを使用する基板の殆ど相当古い物で-5vが無いからゲームが出来ない訳でもなく
音が正常に鳴らない現象が起こるだけのようです。音は大切ですが・・・
ATX電源を使う場合、上の図のPowerONとGNDを結線する必要があります。
このように、適当なピンをつけると良いでしょう。
実際に手持ちのATX電源の電圧を測定してみました。
電圧計を買うよりも、テスタを買ったほうが安い世の中です。
(秋月電子にて1個600円)
事前にネットで調べたところATX電源には5vに何らかの負荷が掛からないと12vの電圧が上がらない物もあるらしい。
実際にそのような動きをするのかチェックを兼ねて実験です。
まず負荷を掛けずに、単に電源ONした状態
11.75v 5.30v 5vが若干高い・・・
基板(ミスタードリラーG)を稼動させて測定
12.06v 5.11v 若干5vが高い気もするが範囲内。
NAOMIを稼動させた場合
11.91v 5.24v 範囲内ではあるが、ちょっと5vが気になる。
ただ、このまま遊んでもこれ以上になることは無く
だいたい5.18vぐらいなので問題は無いかと思います。
別の電源でも測定
負荷無しの状態。ちょっとやる気満々っぷりが伺える。
NAOMIを稼動
12.42v 5.21v 12vが高いがJVSの規格では±10%なので十分範囲内。
ちなみに、ゲーム基板ではなくCD-ROMドライブを付けたら
12.49v 5.18v となりました。
ボードマスターで使われてるSWN-7Fはどうなのか?
無負荷の状態
11.78v 5.14v
ミスタードリラーGを接続
11.74v 5.05v
以上のような結果となりました。
ATX電源で暫く遊びながら電圧を確認してみましたが
範囲内を超える事は無く、十分実用に耐える物だと思います。